整骨院の広告は、見た目を整えるだけでは集患につながりません。柔道整復師法で広告できる内容が細かく決まっていて、「肩こりが治る」「交通事故治療専門」のような症状や効果はうたえないからです。整骨院の広告で患者に選ばれるには、書ける範囲の中で通いやすさや信頼を伝える設計が要ります。

この記事では、整骨院の広告で書けること・書けないことと、集患につながる訴求5パターンを、実例で整理します。

この記事でわかること

  • 整骨院の広告が難しい3つの前提(競争の激化・柔整法の広告制限・2025年のガイドライン)
  • 広告で書ける事項と、症状・効果・技能など書けないNG表現の線引き
  • 効果をうたえない中で集患につながる訴求5パターン
  • リスティング・MEO・ホームページなど媒体の使い分け
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整骨院の広告が難しい3つの前提

整骨院の広告が難しい3つの前提(競争激化・法規制・ガイドライン)を並べた図

整骨院の広告を一般的な店舗集客と同じ感覚で作ると、集患が伸びないうえに、行政指導で止まることもあります。先に押さえるべき前提が3つあります。

1. 施術所が増え、取り合いになっている。 厚生労働省の衛生行政報告例では、柔道整復の施術所は令和2年末で50,364か所あり、増加が続いています(衛生行政報告例)。就業する柔道整復師も令和4年末で78,827人まで増えました(同資料)。コンビニに迫る数が同じ地域で競い合う市場では、立地だけでは選ばれません。

2. 柔道整復師法で広告できる内容が限定されている。 整骨院・接骨院は、柔道整復師という国家資格の保有者が開く施術所です。柔道整復師法(柔整法)第24条は、法律で認められた事項以外の広告を原則禁止しています(柔道整復師法)。症状・効果・技能・経歴にわたる表現は、ここで引っかかります。

3. 2025年にガイドラインが整った。 厚生労働省は2025年2月、あはき・柔整広告ガイドラインを通知しました(兵庫県)。利用者を誘引する意図(誘引性)、施術所名などが特定できること(特定性)、一般の人が認知できる状態(認知性)の3つを満たすと広告として扱われます(ガイドライン概要)。チラシや看板だけでなく、リスティングやバナーもこの対象です。

なお、国家資格のいらない整体院・リラクゼーションは、柔整法やあはき法の広告制限は直接かかりません。ただし景品表示法などは別途かかります。美容整形の広告と医療広告の規制が別の法律で縛られるのと同じく、整骨院には整骨院の枠組みがあると考えてください。

整骨院の広告で書けること・書けないこと

整骨院の広告で書ける範囲と書けない範囲を左右に対比した図

整骨院の広告でやりがちなNGは、柔整法の広告制限に集約されます。まず、広告できる事項が限定で列挙されている点が出発点です。

広告できるのは限定列挙の事項だけ

広告できる限定列挙の事項が枠内に収まり枠外が弾かれる図

柔整法で広告できるのは、大きく次の4分類です(福岡市)。

  • 柔道整復師である旨、氏名、住所
  • 施術所の名称、電話番号、所在の場所
  • 施術日または施術時間
  • 厚生労働大臣が指定する事項

厚生労働大臣が指定する事項は、「ほねつぎ(接骨)」の表記、開設の届出をした旨、医療保険の療養費支給申請ができる旨、予約に基づく施術、休日や夜間の施術、出張施術、駐車設備の7項目です(同資料)。逆にいえば、この枠の外にある内容は原則として書けません。

症状・効果・技能はうたえない

症状・効果・技能の表現に禁止マークがかかることを示す図

最も多いNGが、症状や効果を広告に載せることです。「肩こり・腰痛に効く」といった適応症や効能効果は、広告できる事項に含まれていません(兵庫県)。「交通事故治療専門」「むち打ち専門」も、行政が違反例として挙げる表現です。柔道整復師の技能・施術方法・経歴にわたる広告も、第24条第2項で禁止されています(柔道整復師法)。

名称と「保険適用」の線引き

名称と保険適用の書ける側・書けない側を仕切りで分けた図

名称にも決まりがあります。病院や診療所と紛らわしい「○○治療院」「○○クリニック」や「科」の文字は使えません(鹿児島市)。「骨盤矯正」「姿勢改善」のように効能を含む名称や、整体・カイロと紛らわしい語も避けます。「各種保険適用」も、労災保険や自賠責保険は医療保険ではないため広告できません。書けるのは「療養費支給申請ができる旨」です(脱臼・骨折は医師の同意が必要な旨の明示が条件)。

NG表現問題書ける表現への言い換え
NG表現問題書ける表現への言い換え
「肩こり・腰痛が治る」症状・効果は広告できる事項外施術日時・予約・休日夜間など、書ける事項に置き換える
「交通事故治療専門」「むち打ち専門」行政が挙げる違反例「予約に基づく施術」「夜間も対応」など事実を載せる
「各種保険適用」労災・自賠責は医療保険でない「療養費支給申請ができる旨」(条件つき)
「○○治療院」「整骨クリニック」医療機関と紛らわしい名称「接骨院」「ほねつぎ」など認められた表記

違反には30万円以下の罰金が定められています(柔道整復師法)。広告に当たるかどうかの最終判断は、所在地を管轄する保健所が行います。

集患につながる整骨院の広告の訴求5パターン

集患につながる整骨院の広告の訴求5パターンをアイコンで整理した図

効果や症状をうたえない以上、整骨院の広告は「通いやすさ・分かりやすさ・信頼」で選ばれます。書ける事項の中で患者の不安に答える切り口を、5つに整理します。

#訴求パターン刺さる相手答える不安
#訴求パターン刺さる相手答える不安
1通いやすさ(立地・時間・予約・駐車場)仕事や育児で時間が限られる人「続けて通えるか」
2料金と保険の分かりやすさ費用が不安な人「結局いくらかかるか」
3院の雰囲気とスタッフ初めてで緊張する人「どんな院か、怖くないか」
4予約のしやすさと初回の流れ待たされたくない人「何をされるのか見えない」
5口コミ・第三者評価の見せ方複数院を比較中の人「本当に信頼できるか」

1. 通いやすさ(立地・時間・予約・駐車場)

立地・時間・予約・駐車場の通いやすさを示す4アイコンの図

「土日も受付」「夜20時まで」「予約優先」「駐車場あり」。これらは柔整法で広告できる事項そのものです。施術日時・予約・休日夜間・駐車設備は、通える条件として患者がまず確認する項目でもあります。効果をうたわなくても、生活に組み込めるかどうかを具体的に示せます。

2. 料金と保険の分かりやすさ

料金の目安と療養費を分かりやすく整理した表の図

「初回○円」「自費メニューは表示」。料金の不透明さは来院の最大のブレーキです。表示できる範囲で料金の目安を出し、療養費の支給申請ができる旨を正しく書けば、問い合わせの質が上がります。「各種保険適用」とまとめず、医療保険の療養費に限って書くのが線引きです。

3. 院の雰囲気とスタッフ

清潔な院内の雰囲気とスタッフの人柄を伝える図

「院内の写真」「受付・施術スペースの清潔感」「スタッフ紹介」。初めての人にとって、院の雰囲気は来院の後押しになります。技能や経歴の宣伝にはできませんが、院の様子や人柄が伝わる写真は、不安をやわらげます。誇張した肩書きや治療実績の演出は避けます。

4. 予約のしやすさと初回の流れ

Web予約から受付・施術・会計までの初回の流れを示す横フロー図

「Webで24時間予約」「初回の受付から会計まで」。何をされるか分からない不安には、予約手段と当日の進み方を具体的に見せます。待ち時間の目安や持ち物を添えると、来院のハードルが下がります。これも書ける事項(予約に基づく施術)の範囲で表現できます。

5. 口コミ・第三者評価の見せ方

事実に基づく口コミと誇張した見せ方の注意を対比した図

Googleのビジネスプロフィールなどの口コミは、比較中の人の判断材料になります。ただし、効果を保証する体験談や、極端な変化だけを切り取った見せ方は、景品表示法の優良誤認にあたるおそれがあります(消費者庁)。施術所側が誘導した口コミも問題になり得ます。事実に基づく評価を、誇張せずに扱います。

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整骨院の広告の媒体の使い分け

リスティング・MEO・ホームページの役割分担を示す媒体の使い分け図

整骨院の広告は、患者にどこで出会うかで媒体を選びます。役割を分けて使うのが現実的です。

リスティング・ディスプレイ広告

検索連動とディスプレイ広告が地域に届く様子と審査対象を示す図

GoogleやYahoo!のリスティング広告(検索連動)、MetaやLINEのディスプレイ広告は、地域名で探す人に届きます。ただし、これらはいずれも柔整法とガイドラインの広告対象です。症状や効果を見出しに入れると、媒体の審査で止まるだけでなく、法令にも触れます。同じ訴求を媒体別のバナーサイズに合わせて複数サイズで展開すると、配信面を広げられます。

MEO(Googleビジネスプロフィール)

Googleビジネスプロフィールの地図ピンとプロフィールカードを示す図

「地域名+接骨院」で検索されたときの地図枠は、来院に直結します。営業時間・予約リンク・写真・口コミを整えると、通いやすさがそのまま伝わります。口コミの扱いは、前述のとおり誘導や誇大に注意します。

ホームページと自院サイト

書ける事項を軸に構成した自院サイト画面の図

患者は広告やMEOを見たあと、院名で検索して自院サイトを確認します。ここでも、書ける事項を軸に構成します。誘引目的で院名や所在地を載せるページは広告とみなされ得るため、症状・効果の断定は避けます。判断に迷う表現は、公開前に保健所へ相談するのが確実です。業界別の訴求パターン設計の考え方を、整骨院の集患に当てはめます。

整骨院の広告をTaskyで作る

ここまでの訴求5パターンを、媒体ごとにサイズ違いで作ると、すぐに数十枚になります。外注すると1枚5,000〜30,000円、納期も数日かかり、検証が止まりがちです。

Taskyは、自院サイトのURLを入れるだけで、訴求の設計からバナー生成までを担うデジタル広告運用エージェントです。業界ごとの勝ちパターンを学習しており、整骨院の広告でも、通いやすさ・料金の分かりやすさ・院の雰囲気といった切り口のバナーをまとめて作れます。1枚あたり約45円〜、Personalプランで月180枚まで生成できます。

作ったバナーは「誰に・どの訴求で」という設計座標を持ちます。配信後に「どの訴求が効いたか」まで振り返れるので、次の一手が具体になります。症状・効果の表現や名称は柔整法にかかわるため、公開前の最終確認は自院や専門家、保健所で行ってください。

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よくある質問

Q1. 整骨院の広告で禁止されている表現は?

「肩こり・腰痛が治る」などの症状・効果(適応症)、「交通事故治療専門」「むち打ち専門」、柔道整復師の技能・施術方法・経歴にわたる表現は、原則として広告できません。柔道整復師法第24条で、広告できる事項が限定で列挙されているためです。「各種保険適用」も、労災・自賠責は医療保険ではないため書けず、「療養費支給申請ができる旨」に限られます。

Q2. 整骨院の広告でビフォーアフター写真や体験談は使えますか?

効果を保証する体験談や、極端な変化だけを見せるビフォーアフターは、景品表示法の優良誤認にあたるおそれがあり、慎重に扱うべきです。施術所側が誘導した口コミも問題になり得ます。事実に基づく院内の写真やスタッフ紹介など、効果をうたわない範囲で信頼を伝えるのが安全です。

Q3. 整骨院の広告はどの媒体が良いですか?

地域名で探す人にはリスティング広告とMEO(Googleビジネスプロフィール)、院名で検索されたときには自院サイトを整えるのが土台です。SNSやディスプレイ広告は認知を広げる役割に向きます。いずれも柔整法とガイドラインの広告対象なので、症状・効果の表現は入れません。

Q4. 「交通事故治療」「むち打ち」は広告に書けますか?

「交通事故治療専門」「むち打ち専門」は、行政が挙げる違反例です。症状名や治療効果をうたう表現にあたるため、広告には書けません。代わりに、予約・施術時間・休日夜間対応など、広告できる事項で通いやすさを伝えます。

まとめ

整骨院の広告は、柔整法で書ける範囲を押さえたうえで、集患の訴求を設計して初めて成果につながります。要点を再掲します。

  • 前提は3つ。施術所の増加で競争が激しい/柔整法で広告できる事項が限定/2025年のガイドラインでWeb広告も対象
  • 書けるのは氏名・施術所名・施術日時・厚労大臣指定の7項目。症状・効果・技能・経歴はうたえない
  • 効果をうたえない分、通いやすさ・料金の分かりやすさ・院の雰囲気・予約・口コミの5パターンで選ばれる
  • 媒体は、リスティングとMEOを土台に、自院サイトを整え、SNSで認知を広げる

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