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上場企業413社、広告宣伝費はいくら使ってる?全部マップにしてみた【2025-2026】

有価証券報告書をもとに、広告宣伝費を公開している上場413社を集めて、1枚の散布図と一覧表にまとめました。「どの会社がいくら広告に使っているか」だけでなく、「売上の何%を広告に回しているか」まで一度に見られます。413社のランキングは Excel と Googleスプレッドシートでダウンロードできます。

この記事でできること
  • マップで上場413社の広告宣伝費と売上比率をひと目で確認(業種で絞り込み可)
  • 413社のランキング一覧表を Excel/CSV・Googleスプレッドシートでダウンロード
  • 全体の傾向を考察(金額で見る場合と、売上に対する比率で見る場合のちがい)
MAP

上場413社の広告宣伝費マップ 2025-2026

横軸=売上高(対数)、縦軸=売上高に占める広告宣伝費の比率、円の大きさ=広告宣伝費の金額。右にいくほど大企業、上にいくほど「広告で戦う」会社です。業種のチップをクリックで絞り込めます。

上場企業の広告宣伝費マップ(全上場3,716銘柄を調査・広告宣伝費を開示する413社の全数)
横軸:売上高(億円・対数) / 縦軸:広告宣伝費率(平方根スケール) / 円:広告宣伝費額。マウスオーバーで順位・前期比を含む詳細。
出典:各社の有価証券報告書(2025年1月期〜2026年3月期の直近本決算)に記載された広告宣伝費・売上高(連結)。東証上場の内国株式3,716社から、広告宣伝費を単独開示している413社を抽出しました。開示は任意項目(販管費の10%以上のみ開示義務)のため、トヨタ自動車・NTT等の非開示企業は含みません。一部企業は販売促進費を含みます。金額は有効数字3〜4桁。
考察

広告費が「多い会社」と、「広告比率が高い会社」は別

FACT 01
金額の上位は、ほぼ「事業規模」の順番
広告宣伝費が1,000億円を超えるのは9社。合計で約1.79兆円と、413社の総額4.74兆円の4割近くを占めます。首位はソニーグループの4,401億円。ただし売上に対する比率で見ると、大企業はどこも1〜3%台に収まります。
FACT 02
比率で並べると、顔ぶれが入れ替わる
売上の20%以上を広告に使う会社が47社あります。多くは人材・EC・D2C・ゲームです。最も高いファーマフーズは56.2%(売上653億円に対して広告367億円)。金額ランキングとはまったく別の会社が並びます。
FACT 03
比率が高い会社ほど、制作の効率が効く
広告費率が高い会社は、作る広告の本数も、試して改善する回数も多くなります。そこでは制作のスピードとコストが、そのまま利益に直結します。散布図の左上にいる会社ほど、その影響は大きくなります。

広告宣伝費は、すべての上場企業が公開しているわけではありません。有価証券報告書では、販売費及び一般管理費のうち金額の大きい主要な費目だけが開示の対象になります。裏を返すと、広告宣伝費を単独で開示している会社は、それだけ広告にお金をかけている会社だと言えます。今回、東証に上場する内国株式3,716社の有報を1社ずつ確認したところ、単独開示していたのは413社でした。トヨタ自動車やNTTがこの一覧にいないのは、広告を出していないからではなく、金額を分けて開示していないためです。まずはこの前提で読んでください。

金額で見ると、上位への集中がはっきり出ます。広告宣伝費が1,000億円を超えるのは9社。その合計は約1.79兆円で、413社の総額4.74兆円の4割近くにあたります。首位はソニーグループの4,401億円、続いて日産自動車、リクルート、マツダ、任天堂と並びます。顔ぶれは自動車・通信・消費財・小売など、売上そのものが大きい企業が中心です。広告費の金額ランキングは、事業規模のランキングにかなり近いと言えるでしょう。

ところが「売上の何%を広告に使っているか」で並べ替えると、上位に来る会社が入れ替わります。全体の中央値は3.6%でした。いちばん多いのは1〜3%台の116社で、売上が数兆円ある大企業はたいていこの範囲に収まります。金額は大きくても、事業規模に対しては小さいわけです。一方で、売上の20%以上を広告に使う会社が47社ありました。最も高いファーマフーズは、売上653億円に対して広告に367億円、比率にして56.2%を投じています。同じ広告宣伝費でも、金額で見るか比率で見るかで、見えてくる会社は大きく変わります。

比率が高い47社の内訳を見ると、傾向はもっとはっきりします。人材・教育が13社、EC・ネットサービスが10社、D2Cの化粧品が9社、ゲームが5社。どれも、オンラインの広告で顧客を直接集めるビジネスです。店舗網やブランドの蓄積ではなく、いま出している広告がそのまま売上につながるため、比率は高くなります。逆に、売上比が1%未満の会社も60社ありました。多くは商社や大手小売で、広告以外の理由で客がつく業態です。

この違いは、散布図の上では業種の色分けとして表れます。右下(売上が大きく、比率は低い)には自動車や総合小売、商社が集まります。左上(売上は中くらいでも、比率が高い)にはECや人材、ゲームが並びます。前者にとって広告費は数ある経費のひとつですが、後者にとっては売上を左右する主要な武器です。同じ費目でも、経営に占める重みはまるで違います。

前の年と比べられる会社では、広告費を増やした会社が239社、減らした会社が159社と、ほぼ半々でした。景気だけでなく、各社の商品サイクルが数字を動かします。たとえば任天堂は新しいゲーム機を出した年で前期比プラス67%、構造改革のさなかにある日産はマイナス9%でした。広告費は毎年一定の固定費ではなく、事業の状況に応じて大きく増減する投資だとわかります。

最後に、読むときの注意です。開示は任意で、決算期も会社ごとに違うため、これは上場企業の完全な順位ではありません。開示している会社を集めた、同じ時点のスナップショットとして見てください。一部は販売促進費を含みます。そのうえで一つ言えるのは、広告費率が高い会社ほど、作る広告の本数も、試して改善する回数も多くなるということです。そこでは制作のスピードとコストが、そのまま利益に効いてきます。自社やクライアントがこの散布図のどこにいるか、下の一覧とあわせて確かめてみてください。

一覧

上場413社 広告宣伝費ランキング一覧(ダウンロード可)

列見出しをクリックで並び替え。全413社を Excel/CSV、または Googleスプレッドシートに書き出せます。

新規シートが開きます。開いたら Cmd+V(貼り付け)で表になります

方法と出典

  • 本レポートの数値は、各社が金融庁EDINETに提出した有価証券報告書(2025年1月期〜2026年3月期の直近本決算)に記載された広告宣伝費と売上高(連結)です。東証上場の内国株式全3,716銘柄を対象に、有価証券報告書で広告宣伝費を単独開示している企業を抽出しました。
  • 広告宣伝費の開示は任意項目(販管費の10%以上の項目のみ開示義務)のため、トヨタ自動車・NTTグループのほか、直近期に単独開示をやめた企業(セブン&アイ、参天製薬、横浜ゴム等=販売促進費と合算)は含まれません。上場廃止企業(ローソン、ファンケル、デサント、SCSK等)も対象外です。基準は「連結ベースでの単独開示」に統一し、単体注記のみの企業は掲載していません。
  • 全413社の数値を有価証券報告書と照合し、外れ値と前年からの乖離を個別に検証しました。アサヒグループホールディングスのみ、2025年12月期有報が提出期限延長中のため2024年12月期の値です。業種の12分類は編集上の区分です。データは2026年7月時点。

免責事項:本レポートは、公開されている有価証券報告書をもとに Tasky が独自に集計・作成したものです。転記や集計の過程で誤りが含まれる可能性があり、数値の正確性・完全性を保証するものではありません。掲載内容の利用によって生じたいかなる損害についても責任を負いかねます。投資判断・意思決定にあたっては、必ず各社が公表する一次情報(有価証券報告書等)をご自身でご確認ください。